TOP > よくあるご質問
これは多くの方が誤解されていることです。
たくさん入れるのがお好きな方は二通りあります。まず目薬をさすと何となくすきっとして気持ちいいので何度もさしてしまうタイプ。もうひとつは、目やにや充血などが思ったほど良くならないので、早く治そうと焦って何度も入れるタイプ。
でも薬というのは必ず副作用がありますので、指示された回数以上さすのは良くなるどころか悪化させてしまうことが多いのです。
例えば、一般的な飲み薬は「朝昼夜食後3回」と指示されることが多いですね。
これを自分勝手に1日に10回も飲む方はおられないと思います。
目薬もれっきとした薬ですから内服薬と同じように考えていただき、点眼回数を守ってくださいね。
開封した時点から成分の劣化が始まりますので効かなくなっています。
また空気中の雑菌が必ず目薬の瓶の中に入りますので、すでにバイキンだらけの目薬になっている可能性があります。
およその目安として開封後1ヶ月が限度と考えてくださいね。
目に限らず、体の表面は無数の細胞で覆われています。
これらの細胞は寿命が短く、はがれ落ちる→再生する→はがれ落ちる・・・を常に繰り返しています。
このはがれ落ちた後の細胞が「目やに」というわけです。ですから健康であっても目やには毎日24時間生じています。ただし起きているときは瞬き(まばたき)によって自然に流れて行きますのであまり気になることはありません。寝ている間は瞬きが起こらないため、寝ている数時間の間に生じた目やにが朝になったらひっついているわけです。これはまったく生理的な現象ですので気になさらないで下さいね。
ただし昼間もずっと目やにが出て気になるようでしたら結膜炎の可能性がありますので、眼科を受診してください。
結膜炎になると目やにがたくさん出てくることが多いようです。
ただし目やにだけであれば、まぶたまで腫れることはありません。目やにを取ろうとして何度もまぶたを拭いているうちにまぶたが腫れてくるのです。特に小さな子供さんまたは赤ちゃんの場合、お母さんが神経質になって一生懸命目やにを拭いておられる事が多いですね。
目やには目の「垢」ですから、これがたくさん付いていても眼球には悪い影響はありません。むしろ拭くことによってまぶたが腫れ、結膜炎が治ってるのにまぶたが治らない・・という本末転倒の患者さんもでてきます。よって「目やにが出ても拭かない、触らない」のが賢明かと思います。ただし、朝起きたときに上下のまぶたが引っ付いて開かない場合は、指でばりばりっと開けてやって下さいね。
結膜(白目)には細い血管がたくさんあります。特に角膜(黒目)に対して3時と9時の方向、すなわち水平方向には血管が多いんです。
年齢が上がるにつれてここの血管が目立つようになってきますが、生理的なものですので心配は御無用です。
治療が必要かどうかは次の2点で判断してください。
※「目が赤い」だけであり痛い・かゆい・多量の目やに等の症状がない
※水平方向の充血だけが目立ち、上下方向には充血が少ない
この2つが当てはまる場合、ほとんどが生理的なものであり治療は必要ないと考えてください。
「結膜炎」という言葉は、原因がなんであれ結膜(しろめ)に炎症を起こしている状態を指します。
この原因として大きく分けて2つ考えられます。
ひとつは細菌やウイルスに感染して起こる結膜炎、もうひとつはアレルギーによる結膜炎です。季節によっても違いますが、結膜炎の多くはアレルギー性です。その中で花粉が原因である場合を「花粉症」と言います。よって花粉症も立派な結膜炎です。ちなみに「結膜炎」というと何だかイメージが悪くて「人にうつるもの」と思いこんでおられる方が多いようです。ところがアレルギー性の結膜炎はうつりませんし、細菌性の結膜炎もうつりません。うつるのは特殊なウイルスによる「流行性角結膜炎(はやりめ)」くらいです。これは通常なら結膜炎全体の1%よりもずっと少なく、めったにありません。
ただしたまに大流行するときがありますけどね。
まぶたや眼球を激しくかきむしる子供さん(特に小学生くらい)がたまにおられます。
確かにしろめが充血していましてすぐアレルギー性結膜炎と診断が付くことが多いのですが、中には充血無し、腫れ無し・・でまったく異常所見のなさそうな子供さんもあります。この場合に考えられることは「心因性」と言いまして、精神的なストレスや欲求不満を「掻く」ことでごまかしている可能性があります。
もともと「掻く」という行為は、身体に自ら傷を付けるという一見すると理に合わない行為です。
ところが「蚊にかまれる」等のかゆい時に掻いていますと気が紛れたり何となくスッキリした気分になるのは、掻くことによって爽快な気分にさせるようなホルモンが分泌されるからという説があります。 最初は確かにアレルギーのために掻いていたのが、アレルギーがおさまっても「掻く」とスッキリするため、掻くこと自体が目的になってしまい掻くことを止められなくなる子供さんがあります。
この場合に必要なことはさらに強い薬なのではなく、掻かずにおれなくなるような心理状態になぜなってしまったのか?という心のケアが大事であると考えます。
小児を対象としたカウンセリングを行ってもらえる医療機関へ紹介する必要があるかも知れません。
たいていの方は薬で治したいと言われるのですが、中には今すぐにでも切って欲しいという豪気な方もおられます。当院ではよほどのことがない限り受診されたその日に手術をすることはありません。その理由は、
・炎症が強く起こってる状態では麻酔が効きにくい
・手術をしてもすぐによくなるわけではないし、手術時にショック等を
起こす可能性もある
ということです。
めばちこに対する治療の方針は医師により様々であり、受診された眼科によってはその日のうちに手術される場合も多いかも知れませんが、当院では治療として手術を選択するのは最後になります。
めばちこは、まぶたにできたニキビですので特に何が原因ということはありません。
もともと人間の皮膚には無数の細菌が住みついていますので、汚い手で触らなくても「バイキンだらけ」なわけです。
通常は細菌よりも生体のほうが勝つのでめばちこにならずにすみますが、防御機能が低下した時にめばちこになってしまいます。 具体的には、夜更かし・徹夜等の睡眠不足が引き金になることが多いように思います。何度もめばちこが出来る方は少し生活習慣を考え直した方がよいかも知れません。
そんなことはありませんよ。
「近視に対する罪悪感」は日本人には根深いものがありますね。これは戦争中に敵を素早く見つけるには視力が良くないといけない、だから近視は悪である・・・と日本政府が国民を洗脳したという説もあるくらいです。かつて獣を追って生活していた頃の人類であれば、やはり遠方の良好な視力は生きていく上で必須の条件だったことでしょう。ところが現代社会では、必要な情報のほとんどは、本、テレビ、パソコンなど手元に集中しております。
よって近くが見やすい近視の方は、より現代社会に適合した進化した人類の姿と私は考えています。近視=悪ではないのです!
そうではありません。
仮性近視がどんどん進行すると本当の近視になる・・・と考えておられる方が多いようですが、仮性近視と本当の近視はまったく異なるものです。このふたつの関係を例えて言えば、タケノコが大きくなって竹になるという状況ではなく、最初から竹は竹、松は松と考えていただければいいでしょう。
よって仮性近視の治療をしても、本当の近視を防ぐことはできません。
では以下の項目についてどれが近視の進行に影響するかを皆さんも考えてみてください。
・ 暗いところで本を読む
・ 寝転がったり、背を丸くして本を読む
・ 近づいてテレビを見る
・ 眼精疲労を起こすほど長時間目を酷使する
・ 食べ物の好き嫌いが激しく、にんじんを食べない
正解は、「すべて影響しない」です。これらはすべて迷信のようなもので医学的根拠はまったくありません。特に「近づいてテレビを見るといけない」と信じておられる方がとても多いようですが、実は「近づいてテレビを見たから近視になった」のではなく、「近視になったので近づかないとテレビが見えない」というのが本当の姿です。このような状態で「もっと後ろからテレビを見なさい」と言っても、まったく効果がなく子供さんが気の毒ですね。早く眼鏡をかけるべきだと思います。
「昨年合わせた眼鏡がもう見えにくくなった」ということで不安になる方も多いようです。最も近視が進行する度合いが大きいのは身体が成長する時期である思春期ですが、大人になってもゆるやかに少しずつ進行します。進行を止めることもできません。
ただし、進行したからと言って近視により失明することはありません。私自身も強度近視なので皆さんの悩みはよく理解できますが、正しい知識があれば近視の進行は別に怖くありません。
「眼鏡が見えにくくなったら、また合わせたらいいさ・・・」という気持ちで考えるようにしましょう。
この場合に最も疑われるのは「ドライアイ」です。
パソコンを使ってる時には、紙に書いた文字を読むときよりもじっと見つめることが多く、自然にまばたきの回数が減っています。
またパソコンを使う環境というのはたいていエアコンが良く効いていますので、空気が乾燥していることが多いですね。すると角膜(くろめ)の表面が乾いて傷が付いてしまうことがあります。こうなると目を開けるよりも閉じていたいという状態になります。この症状が出ている方は一度眼科でドライアイがないか診察して貰ったほうがいいでしょう。
またこれを防ぐ方法としては、パソコンのモニタの位置を目よりもできるだけ低い位置に置くのがいいでしょう。
伏し目がちに作業しますと、眼球の露出している面積が少なくなって涙の蒸発も少なく抑えることができます。
以前は机の上にパソコン本体を置き、さらにその上にモニタを置く・・というスタイルが一般的でしたが、これですとモニタの位置が高くなりすぎて上目使いになり目を大きく見開いてしまいますので良くありません。
ある日急に目の前に虫が飛んでいるように見える症状のことを飛蚊症と言います。
初めて経験される方は、とても驚かれ心配されますがほとんどの場合は老化現象であると考えてください。